寝ている時間が勿体ないのについつい寝すぎて後悔してしまう……。
そんなことはありませんか?
実は過眠(寝すぎてしまうこと)にも危ない過眠(病気による過眠)と危なくない過眠(病気ではない過眠、または軽微な症候群)があります。
自分の過眠が、どのようなものからくる寝過ぎなのかしっかり確認することが大事です。
ここでは、病気ではない過眠と、病気が潜む過眠に分けて解説していきたいと思います。
目次
病気ではない過眠(寝すぎ)
行動誘発性睡眠不足症候群
「症候群」と名前がついていますが、寝不足によって過眠が起こることを言います。
行動誘発性睡眠不足症候群の最大のポイントは、寝不足なのに本人が寝不足であることに気がついていないことです。
仕事や勉強、家事に介護と、多忙な人の眠気は寝不足による場合が多いです。日常の寝不足の為に疲労が蓄積し、日によって過眠が起きるわけです。
まずは2週間ほど平日・休日ともに7時間以上の睡眠確保に努めるようにし、これによって眠気がなくなるようなら、睡眠不足による眠気、つまり行動誘発性睡眠不足症候群ということになります。
長時間睡眠者(ロングスリーパー)
長時間睡眠者(ロングスリーパー)はもともとの体質で、睡眠量を多くとらないと眠気を感じたり、疲れが残ったりする人の性質です。
反対に睡眠時間が少なくても大丈夫な人をショートスリーパーと言います。
本来必要な睡眠時問が長い人の場合、寝不足が疑われて睡眠時間を延長し、7~8時問程度の睡眠を確保しても眠気が回復しないことがあります。
この場合、睡眠時間をさらに延長し、毎日10時間以上眠ると支障なく過ごせるようであれば長時間睡眠者(ロングスリーパー)と判断されます。
ロングスリーパーは病気ではありませんが、なるべく早寝を心がけ、睡眠時間が延長しがちな夜型にならないように心がけましょう。
飲酒やたばこ、カフェインの影響など、不適切な睡眠環境
過度な飲酒やコーヒーなどのカフェイン、タバコのニコチンなどを摂る習慣など不適切な睡眠衛生によって睡眠の質が劣化しており、日中の生理的な眠気を増強している場合があります。
この場合も、本人にはさほど自覚がないことが多いです。
会議中についうとうとしてしまうなど眠気の程度は比較的軽度ですが、過眠を誘発してしまうこともあります。
病気が潜む過眠(寝すぎ)
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
睡眠時無呼吸症候群が過眠の原因になることがあります。
睡眠時の呼吸が不十分なためしっかり疲労が回復せず、結果として長い睡眠になってしまいます。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群は危険な病気なため、病院の診察が必要になります。
周期性四肢運動障害(PLMS)
睡眠中に手足が動いてしまう病気です。
具体的に言うと、足関節の背屈(曲がること)、母趾(足の親指)の仲展(伸びること)や背屈、膝関節や股関節の屈曲などを繰り返すことを周期性四肢運動障害(PLMS)と言います。ときには腕が曲がることもあります。
睡眠時に体が動いてしまうため、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)と同じく、しっかり休息できず、過眠の原因もなります。
ナルコレプシー、突発性過眠症
ナルコレプシーや突発性過眠症も過眠を引き起こします。
両方とも突如、我慢できないほどの眠気に襲われる病気です。
過度の眠気で事故などを誘発する恐れがある病気なので、早い受診が望ましいです。
まとめ
過眠を引き起こす原因を紹介しました。
寝すぎている自覚がある場合、自分の睡眠に危険な病気が隠れていないか必ずチェックしましょう。
自身の睡眠が病気の潜む過眠に該当しそうだと思われた場合は、早急な受診をおすすめします。