自分が眠れないのはなぜか?眠れないの原因に野心の問題があります。
不眠症の人は野心家であるという指摘があります。寝られないことが野心の症状であるというのです。
不眠症の人は野心家
寝られない人は、自分を現実に適応させようとするのではなく、現実を自分のプランに合わそうとするといいます。
自分の能力では無理な野心を持っていることは不眠症の重要な原因の一つです。
野心家であること自体は悪くありません。志は高い方が良い。問題は自分の能力や立場を勘違いしていることです。
非現実的なほど高い期待を自分に課しているということです。自分を冷静に見れば出来るはすのないことをしようとします。
登山の経験がないのに、エベレストに登ろうとします。暴飲暴食をして瘦せようとしています。
新入社員が部長の様な仕事をしようとします。部長なら会えるかもしれない人に、新入社員の立場で会おうとする様な人です。自分の立場が分かっていません。そして周囲の人に部長の「フリ」をします。
地道に階段を一つ一つ上ろうとする姿勢がありません。自分の位置が分かっていません。
そういう人は、肥満で日頃運動不足なのにいきなりジョギングを始めて、心臓発作をおこし突然死しそうになるようなものです。自分のことが分かっていないから、毎日歩くこと、バランスの良い食事をすることから始めません。
臆病な野心
眠れない野心家は、要するに関心が自己実現に向いていません。
野心家と言っても、自分の心の葛藤を権力や富という成功で解決しようとしているに過ぎません。神経症的要求が野心という仮面をかぶって出ています。
眠れない野心家は野心があるけど臆病です。野心を正面から実現していこうという強さはないのです。
それは自分の内側から生まれてきた野心ではないからです。
眠れない人は、自分の劣等感と正面から向き合わないで、優越感を持つための努力に逃げた。つまり自分の劣等感の原因と正面から向き合いませんでした。
自分が眠れないのは、自分がまだ無理をした神経症的名声追求の心理的過程にいるということを認めることです。
何かがなければ眠れないということはありません。
臆病な野心ではなく適切な目的を持つ
眠れない人には野心があります。大切なのはその野心の使い方です。社会のために役に立つように自分の野心をコントロールすることです。
自分の野心をコントロールするということは、自分にとって適切な目的を持つということです。
深刻な劣等感のある人はついつい自分の能力以上のことをして認められたいと思い、非現実的なほど高い目的を持ってしまいます。
その結果、心の中で不安な緊張が高まり眠れぬ夜を迎えてしまいます。
従って眠れぬ夜に「なぜ自分は非現実的なほど高い目的を持ってしまったのでしょうか?」ということを考えてみます。そこに自分への深い失望があることに気がつくでしょう。