人間環境からくる孤独感が不眠体質を招いていた

孤独感と不眠

劣等感のある人は不眠になりやすいといいます。

深刻な劣等感のある人は、小さい頃から、自分は劣等であることが問題だと思っています。

しかし実はそうではありません。劣等であることが問題ではなく、自分をとりまく人間関係が問題だったのです。人間関係が孤独感を生みます。

つまり自分は、劣等感に苦しむような人間関係の中で育ったという事です。小さい頃から無意識の領域で深刻な孤独感に苦しんでいたということです。

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人間環境からくる孤独感が不眠を招く

劣等であることなど何の問題でもありません。それは枝葉末節なことです。

問題の核心は深刻な孤独感です。その深刻な孤独感を味わう人間環境です。小さい頃から周囲の人はお互いに愛し合う人達ではませんでした。皆が欲求不満でありました。

自分はそうした欲求不満の集団の中で育ったということです。だから悩みが多いのです。悩んでいる人は悩んでいる事柄が問題だと思っています。しかしそうではありません。その事柄を深刻な孤独感の中で体験したことが問題なのです。

もし周囲の人達がお互いに愛し合う人達であったら、自分が深刻な孤独感に苦しむことはありません。愛のない集団であったから、自己蔑視で苦しむようになったのです。

愛のない集団であったから、集団への所属意識が欠如したのです。眠れない人はひとりぼっちで生きてきたのです。

困っても誰も助けてくれない集団だったから、力を求めたのです。財産を求めたのです。名声を求めたのです。

愛されなければ、力を求めるのは当たり前です。力がなければ安心して生きていられません。

仲間はずれにされて成長すれば、力を求めるのは当たり前です。力がなければ仲間に入れてもらえません。

そして力を求めながらも、自分は仲間はずれだということは心の底で知っています。どんなに力を得ても、心の底の自己イメージは変わりません。

自己蔑視・孤独感から来る緊張は変わりません。

深刻な孤独感

心の底では自分は仲間はずれにされる様な人間であると思っています。そして無気力になります。捻くれます。妬みます。

世の中には「よくもここまで」とあきれるほど捻くれた物の見方をする人がいます。そういう人達も、自らの深刻な孤独感に気がつけば、仲間に戻れる可能性はあります。

捻くれて孤独から脱しない限り、困ったときに助け合うような親しい仲間のいる世界には戻れません。

憎しみの集団で成長した人、愛の集団で成長した人なぜそこまで小さい頃の事が抜けきらないか?それにしてもなぜそこまで気がつかないか。

虐待されても虐待されたということを認められない人がいます。

ただ親から一時的に虐待されたというのであれば、それは多くの場合、虐待されたということを意識しています。

問題はある人から殴られたということではありません。勿論それも大きな事件には違いません。しかしそれは一つの事件です。

殴られた人にとっては、大人になってから、それをしっかりと意識して、その影響を乗り越えることができます。

問題はそうした個々の人の暴力ではありません。個々の人の暴力は、後に大人になって意識して影響を乗り越えることができます。

しかし深刻な影響を受けながらも影響を受けているということを意識できないということがあります。

問題は空気です。

ある人からの暴力とか、歪んだ価値観というのではありません。その人が育った家をはじめとする世界の空気です。

その人を取り囲む人びとがどういう人びとであったかということです。

お互いに愛し合い、気持ちのふれ合っている人びとの集団であったか、それとも逆に皆が心の底に憎しみを持っている人びとの集団であったかということです。

お互いに信頼し合っている人びとの集団であったか、お互いに不信を抱いている人びとの集団であったかという問題です。

憎しみの集団で成長した人と、愛の集団で成長した人とでは、全く心が違っています。

しかも自分がどういう集団で成長したかは極めて気づきにくい。多くの人は気がつかないで人生を終わっていきます。

憎しみの集団で成長した人は、憎しみという空気を吸いながら成長してきました。それは毎日、毎日、来る日も来る日も、憎しみという空気を吸っているのだから、その影響は甚大です。

しかも自分が影響を受けているということに気がつきません。それは非日常的なことではなく、日常のことです。

心の体質を考える

心の体質を考える

体質ということが良く言われるが、それは「心の体質」というものです。

そうした空気を吸いながら大人になったときにその人の「心の体質」が出来あがっています。

心の体質は本来「心質」とでも言うべきでありますが、一応ここでは「心の体質」と呼んでおきましょう。

人はこの自分の心の体質には気がつきません。

色々とやっても眠れない人は、最後には自分の心の体質を考えてみることです。

人は、自分の性格には案外気がつきます。

自分は気が弱いとか、嫉妬深いとか、虚栄心が強いとか、色々と気がつきます。そしてそれを一つ一つの具体的な正面から見据えて乗り越えていきます。つまり一つ一つ解決していきます。

しかし人が最後まで気がつかないのは、自分の「心の体質」です。これは小さい頃の個々の思い出とは結びつきません。

しかしこれは何にもまして、睡眠を含めて、その人の生活に影響を与えます。与える影響としては、最も強力なものです。

眠れない心の体質

自分が今眠れなくなっているということは、何か心に問題を抱えている証拠なのです。どう自分に正直になって考えても、それはそれほど大きな問題はないと思えるけれども眠れません。そういう人は、自分の心の体質を発見することです。

体でも、胃を壊したとか、足に怪我をしたとかいう時には、お医者さんに行けば案外簡単に治ります。しかしアレルギー体質だとか何とか言い出すと、ちょっとやそっとお医者さんに通う程度ではなかなか治りません。体質改善となると大事です。

それと同じです。心の体質もそう簡単には治りません。

兄弟に意地悪をされたという程度のことではありません。小学校の担任の先生は酷かったという程度のことではありません。

毎日すっていた空気が起こしたことです。

それは一人一人の人間の質の問題ではありません。そうした人びとの関係であり、その集団の雰囲気です。

その集団の中に居たということです。そして僻み妬みから始まって歪んだ価値観等々あらゆるものを身につけたということです。

その憎しみの集団の中で成長しながら、憎しみが血となり骨となりました。それはある人から暴力を受けたという非日常的なことではありません。

都会の排気ガスで汚れた空気を吸って成長した体なのか、山の中のきれいな空気を吸って成長した体なのかという問題です。憎しみの空気を吸って成長したということは、近所のいじめっ子にいじめられたという非日常的なことではありません。

人はどのような家族の中で成長するかということは空気の問題なのです。憎しみの空気を吸って成長するか、愛の空気を吸って成長するかということは、経済的に貧しいか豊かかというレベルの問題ではありません。

憎しみの集団から離れることで不眠を治す

不眠を治す

そうして恐ろしいことは、小さい頃にそういう憎しみの集団で成長すると、憎しみの家族から離れて大人になっても、今度はまた同じ質の集団に属していきます。

学生の時にも、社会人になっても、不思議にそうした憎しみの集団に入っていきます。あるいは自分が中心になって憎しみの集団を作っていきます。

そこには同じ心の体質の人びとが集まって居ります。一旦、心の体質ができあがると、同じ心の体質の人びとを引き寄せります。あるいは引き寄せられます。

そうしてできあがった心の体質は強化されていきます。どこかで生き方を変えないとどんどんと幸せから遠ざかります。より孤独感を覚えます。そうして人生を豊かにする感情が生まれてくる余地のない集団で一生を過ごします。

眠れない人が、眠れるようになるためには努力の方向性を変えることです。深刻な孤独感から逃れようとするあがきで心の中はどんとんボロボロになります。

そのボロボロな心のままで熟睡しようとしても無理です。

心の底に自己蔑視がありながら、それを補償しようとして頑張って努力して自己栄光化(名声を求めたりすること)に走ります。

その車が走るにふさわしい道を走らないで、車が壊れそうになっています。それが、眠れない人です。

自己蔑視や孤独感と自己栄光化、こうした心の中の矛盾を先ず解決することです。

それが眠れぬ夜の問題を解決する方法です。

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