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分割睡眠法とは何か
まとまった時間がなくても、無理なく睡眠時間を確保する方法が分割睡眠法です。
睡眠時間の長さは人それぞれですが、1日に1回の睡眠を取るのが一般的です。それに反して、「睡眠を分割して取ることが1日を充実させるための近道」という考えがあります。
分割睡眠法とは、1日の睡眠時間を複数に分ける睡眠方法です。
例えば1日7時間寝る人なら、5時間と2時間、6時間の人なら4時間と2時間に分けるといった具合です。
例えば、夜9時から深夜2時頃まで、まず5時間ほどの『第一睡眠』を取ります。
そこから朝5時までの3時間、勉強したり好きなことに使う『自由勉強時間』として使い、また朝5時から7時まで『第二睡眠』として仮眠を取ります。
無理せず2度寝ることで逆に能率がアップ
一回目の睡眠で主となる睡眠を取り、その後、数時間あけてから2回目の睡眠を取ります。一見、不思議な睡眠方法に思えますが、「基本睡眠+仮眠」と考えれば、昼食後に仮眠を取るラテン系の国の「シエスタ」とも近い考えです。
とにかくやりたいことが多すぎる、でも、無理して睡眠時間を削ると睡眠不足で頭が回らない。早朝に起きると、早めの時間に疲れ切って動けなくなってしまう。
このような常に慢性的な時間不足に悩まされている人に分割睡眠法がおすすめです。
分割睡眠法で睡眠時間を切り詰めるのをやめる
7時間の睡眠時間を4時間に切り詰めることができれば、1日に3時間をも余分に使うことができます。
試算すると1力月では90時間、1年では何と1,095時間(約45日分)もの膨大な時間を使えるようになるわけです。
こうした試算をしなくても、忙しい生活を送っていると、何とか睡眠時間を短くしたいと考えますし、実際、こうして睡眠時間を短くした生活に慣れてしまえば支障はないという人もいます。
睡眠不足は作業能力の低下を引き起こす
しかしながら、こうした睡眠不足には大きな問題を生じることが明らかにされています。
連続した覚醒時間が15時間を超えると、酒気帯び運転と同じ血中アルコール濃度0.03%と同等に作業能力は低下し、さらに覚醒時間が長くなると、作業能率も低下します。
また、毎日2時間の睡眠不足(睡眠時間6時間)を2週間連続すると、一晩徹夜したのと同じぐらい作業能力は低下し、4時間の睡眠不足を2週間連続すると、2夜を徹夜したのと同じ状態になることが報告されています。
これだけ作業能力は低下しているのに、実は睡眠時間を短くしても数日すると眠気は一定になり、本人は短い睡眠時間に慣れを感じてしまうようです。
アルコール飲酒した場合に本人があまり問題ないと思っていても、実際には脳のパフォーマンスが低下しているのと同じです。
無理な短時間睡眠をするなら分割睡眠法を
確かに睡眠時間には個人差があり、4〜5時間の睡眠で問題がない場合もありますが、やはり、一般的には少なくとも7~8時間の睡眠をとるようにするべきでしょう。
7~8時間のまとまった時間が取れない場合は、分割睡眠法を試してみましょう。