普段、朝目覚めるときに自力で起きることができますか?
朝起きるとき、目覚まし時計や人にどれくらい頼っていますか?
自力で起きることを「自己覚醒」といい、目覚まし時計などで起きるより目覚めが良く、日中の活動も効率的になります。
目次
目覚まし時計などに頼らず自力で起きることができる?
あなたの目覚め方は以下のどのようなものですか?
自力で起きられているでしょうか?
目覚まし時計や人に頼ることなく、あらかじめ決めた時刻に自力で起きている
何も使わず自力で起きている人は、すなわち自己覚醒ができている人です。朝はすっきりと目覚めていることでしょう。自己覚醒については後述します。
ただし、仕事などでふだんよりも早く起きなければならないときは、目覚まし時計などに頼るのも悪くありません。
いつもと違う時刻に自力で起きようとすると、起きられるかどうか不安で夜中に何度も目が覚めるなど、睡眠内容が悪くなってしまうことがあるからです。
目覚まし時計をセットしておけば、安心して眠れますので睡眠が妨害されることがありません。ただし、いつもより早く起きなければなりませんので、すっきりと目覚めることは難しいかもしれません。
どのような時刻であれ、自分で決めた時刻にいつでも自力で起きられるという人であれば、その時刻になると覚醒度が高まりますので、すっきりと目覚めることができます。
念のために目覚まし時計を使っているが、アラームが鳴る前に自力で起きている
決められた時刻に自力で起きられるかどうか不安があるときは、目覚まし時計をセットしておくと安心して眠ることができます。
アラームが鳴る前に目覚めることができていれば、朝はすっきりと目覚めることができるはずです。
ただし、アラームが鳴るまでまだかなりの時間があるのに、朝、やたら早く目が覚めてしまうという場合は、早朝覚醒といって、入眠困難や中途覚醒とともに不眠症状の一つとされています。
早朝覚醒の場合は、再入眠しようとしても目がさえて眠れません。「布団」イコール「眠れない」という条件づけがついてしまうといけませんので、このような場合はいったん布団から出るようにしたほうがよいでしょう。
目覚まし時計や人に起こされる場合もあるが、その前に自力で起きることもある
何も使わず自分自身で起きられるよう自己覚醒の習慣を身につけると、朝すっきりと目覚めることができ、午後の眠気も少なくなります。
1週間続ければ、自己覚醒は8割程度成功することが報告されています。
「保険」として目覚まし時計をセットしておき、1週間自己覚醒を試してみてはいかがでしょうか。
人に起こしてもらうか、目覚まし時計がないと起きられない
睡眠時間はじゅうぶん足りていますか?
朝起きられないという人の大半は、毎日の睡眠が不足しているのです。
平日と比べると休日の睡眠時間が2時間以上長く、睡眠不足を週末に補っている人は、平日は人に起こしてもらうか、目覚まし時計を何個も使わないと起きられません。
すっきりと目覚め、朝から元気になるためには、まずはふだんから睡眠を十分確保するようにしてください。
自力で目覚める「自己覚醒」の効果とは
目覚まし時計や人に頼ることなく、あらかじめ決めた時刻に自力で起きることを自己覚醒といいます。
例えば、大学生では1割の人しか自己覚醒していませんが、年齢が上がるにつれて自己覚醒している人の割合は増加していき、50歳代では4割程度の人が自己覚醒していることが報告されています。
自力で起きると目覚めが良い
ふだん自力で起きている人と、目覚まし時計に頼っている人では、睡眠時間にはほとんど差はありませんが、自己覚醒している人は朝の目覚めがよいこと、日中の眠気や居眠りが少ないことも報告されています。
自力で起きたことがない人に、毎朝、ふだん起きている時刻に自己覚醒するよう要請した実験では、1週間で成功率が8割に達しました。
自己覚醒に成功した人は、朝の目覚めがよくなるとともに、日中の活動性が上がり、午後の眠気が少なくなり、作業成績も向上しました。
朝起きるとき、目覚まし時計や人に頼りっぱなしという人は、自力で起きることを試みてはいかがでしょうか。もちろん、保険として目覚まし時計をセットしておくことをお勧めします。
大事な用事の前日には自己覚醒を試さない
ただし、朝早くから出張があるなど、ふたんよりも早く起きなければならないときに自己覚醒を試みるのはよくありません。
その時間に起きなければならないというプレッシャーがストレスとなり、睡眠が妨害されます。
その時間がくるまで何度も目が覚めてしまいますし、深い睡眠が減りますので、朝起きたときすっきりしません。
睡眠不足になり、午後も眠気が襲います。このように自己覚醒は、急な事態に対応するためよりもむしろ、ふだんの生活習慣の中に組み入れるようにするとよいでしょう。