あなたはどれくらいの硬さの敷き布団やマットレスを使っていますか?
正しい感触の布団やマットレスを使用しないと、深い睡眠や入眠が難しくなります。
正しい敷き布団やマットレスの選び方を知り、寝具の環境を見直してみましょう。
目次
布団やマットレスの硬さ
今、使用している敷き布団やマットレスの感触はどうですか?
柔らかい、硬い、それともどちらともいえないでしょうか。
硬めのものを使っている
朝、目覚めたときに、肩や腰は痛くありませんか?
硬すぎる布団やマットレスを使用していると、体の一部分に局所的に負担がかかりやすくなり、それが痛みとなる場合があります。
特に、高齢になると寝返りが少なくなりますので、敷き布団やマットレスが硬いと体への負担が大きくなります。寝返りが十分にうてていないと、体の一部が長時間圧迫され、起きたときに体に違和感を覚えることになるのです。
寝具を変えられない場合には、柔らかいパッドなどを敷き布団やマットレスの上に敷くなど工夫しましょう。
体全体がバランスよく支えられているように感じられたらベストです。
また、硬めの敷き布団でも、長い間使用していると腰の部分が凹んでしまいます。そうすると、柔らかすぎるマットレスと同様に、腰が落ち込みます。寝起きに体に違和感を覚えるようになったら、チェックしてみましょう。
柔らかめのものを使っている
いま使っている寝具は、寝返りはうちやすいですか?
市販されている敷き布団やマットレスには、体圧分散を特徴としているものがたくさんあります。
体圧が分散されるということは体の一部に負荷がかからないという意味ではよいともいえますが、寝返りを妨げる要因にもなり得るので注意が必要です。
テコの原理を想像するとわかりやすいでしょう。どこかを基点にして力をかけることでテコは動きます。柔らかくて体圧分散に優れたものは力をかけても吸収されてしまいますので、実は寝返りがうちにくいことが多いのです。
表面は柔らかくても、その下層にしっかりと支える部分があり、スムースに寝返りができる敷き布団やマットレスであれば問題ないでしょう。
どちらともいえない硬さのものを使っている
敷き布団やマットレスが硬くも柔らかくも感じないならば、体全体がバランスよく支えられていて、体に合った敷き寝具を使用しているようです。
敷き布団の寿命は10年程度といわれています。使い方や体重などによっても寿命は違ってくるようです。
また、加齢によって、寝返りの回数も減っていきます。これまで心地よかった寝具でも、朝起きたときに違和感を覚えるようになったら、一度見直してみましょう。
敷き布団やマットレスの選び方
寝ている間は、背中や尻、足が敷き寝具に接触しています。これらの身体部位は体の重みで圧迫され続けると、血液の循環が極端に悪くなります。長時間そのままにしておくと床ずれになります。
しかし、ふだん床ずれが起こることがないのは、私たちが夜中に頻繁に寝返りをうっているからです。
寝返りが多いことは一見、睡眠の質が悪いように思えますが、必ずしもそうではありません。
例えば子どもは睡眠中に寝返りが多く、体もよく動きますが、決して睡眠が浅いわけではなく、熟睡しています。
このような理由で、寝具は背中や尻など体の一部だけが圧迫されるようなものは避け、寝返りがうちやすいものにしましょう。
畳の上で寝るときは、床が硬すぎますので、マットレスなどで調整してください。
ベッドを使うときは、マットが柔らかすぎるものもなるベく避けるようにしましょう。柔らかすぎると体の一部が沈み込み、寝返りがうちにくくなるからです。
また、柔らかすぎる敷き寝具では、腰の部分が落ち込んで負担がかかります。「腰痛には硬い敷き布団やマットレスがよい」と一般的に語られていますが、正確に表現すると「腰痛には柔らかすぎる布団やマットレスがよくない」ということになるでしょう。
寝てみたときの感触
柔らかすぎる布団やマットレスは、「腰の部分が落ち込んで」負担がかかっている
適度に体が支持されている布団やマットレスは、体全体がバランスよく支えられている
硬すぎる布団やマットレスは、「背中や尻」など、一部だけが圧迫されている
仰向けか横向き寝か
敷き布団やマットレスを選ぶ際には、寝つくときの姿勢(入眠姿勢)も意識して寝心地がよいかを確認しましょう。
横向きで寝つく人の割合は仰向けで寝つく人とほぼ同数といわれています。
これから寝ようというときに安定した楽な姿勢を探してごそごそと姿勢を変えなくてならないのでは、なかなか寝つけなくなってしまいます。
また、家族や友人のお勧めだけで選ぶのはよくありません。体の背面の凹凸の少ない人には硬めの敷き布団やマットレスがしっくりとくるケースが多いのですが、背面の凹凸の大きい人は背中が浮いてしまい向きません。
体型によっても合う硬さは異なります。寝ている間は、起きているときのように意識的に姿勢を変えることはできません。楽な姿勢がとれ自然な寝返りが妨げられないような、自分に合った布団やマットレスを選びましょう。