あなたはどんなパジャマを着ていますか?
快適な睡眠を行うためには良いパジャマ選びも必要です。
ここでは、自宅や外泊時のパジャマの着用方法やパジャマの選び方を解説します。
目次
自宅でのパジャマの着かた
以下のパジャマ着用方法、いずれのものが当てはまるでしょうか?
眠るための専用のパジャマを使用している
起きているときと兼用にしていないのは理想的といえるでしょう。寝る前にパジャマに着替える習慣は、“眠りへの準備の儀式”としても重要です。
肌触りがよく、締め付けの少ない、ややゆとりのあるものが理想的です。
一方、旅館でよく見かける浴衣は、吸湿性がありますのでお風呂上がりには最適ですが、保温効果はほとんどありません。また、就寝中に、はだけることが気になって不快になる人も少なくないでしょう。締め付けが少ないという意味ではよいことですが、ゆとりがありすぎると、寝乱れが気になったり、寝返りの際の邪魔になったりと、眠りを妨げることもあるので注意が必要です。
部屋着と兼用のパジャマを使用している
部屋着とパジャマを兼用にしていると、眠りに適しているかどうかよりもデザイン優先で選んでしまったり、部屋の温度に依存したスタイルになったりしてしまう傾向はありませんか?
特に夏は、暑くてノースリーブにショートパンツなど、部屋で過ごすときに最も快適なものを選んで着ることが多いでしょう。
しかし、冷房を使用していたり、窓を開けていたりすれば、風が直接体に当たり、肩や足を必要以上に冷やしてしまう恐れがありますので気をつけましょう。
外出着と兼用のパジャマを使用している
非常時のことを考え、外出着と兼用にできるようなパジャマを選ぶ人も多いようです。安心も快眠にとって重要な要素とはいえるものの、できるかぎり避けたい選択肢です。
快適な睡眠を確保するという観点でみると、様々な面でパジャマに劣る可能性が高いと考えられるからです。
もし兼用のパジャマを選ぶなら、せめて、できるだけ締め付けのないものを選び、冬であればあまり厚手のものは避けるなどして、快適に眠れるようにエ夫しましょう。
不安な人は、羽織って外出できるような衣服を寝床の側に用意しておくとよいでしょう。
外泊時のパジャマ
ホテルや旅館に宿泊したき、浴衣を使いますか?
部屋に置いてあるガウンや浴衣は睡眠に適していないかもしれません。
ホテルや旅館で浴衣を使う
浴衣を着るのは旅の楽しみの一つでしょう。しかし、浴衣は寝るために適した着衣とはいえません。
素材の点からもはだけやすい点からも保温性が低く、浴衣がはだけた状態だと朝の体の冷えすぎにつながります。はだけた浴衣は寝返りを妨げる原因にもなります。かといって、帯をしっかり締めると、締め付けによって眠りが妨げられてしまうのです。
浴衣は「和製バスローブ」です。バスローブのままで寝る人はいませんよね。湯上がりの汗がひいたら、寝る前には睡眠に適したパジャマに着替えましょう。
パジャマが部屋にない場合は、ホテルや旅館のフロントに聞いてみるとパジャマを用意してあることがあります。かさばらない薄めのパジャマを旅行先に持参するのもお勧めです。
浴衣を使わない、あるいは自分でパジャマを持参する
良い選択です。
浴衣ではなくパジャマを着ている人、特に自分で持参している人は旅先でもよい眠りがとれるでしょう。
パジャマの選び方
パジャマやネグリジェなど、寝るために着る衣服、「寝間着」。最近では部屋着と兼用であったり、夜中にそのまま外出できるデザインを意識して選ばれたりと多様化しています。
パジャマは体に一番近い睡眠環境といえます。パジャマには、衣服内の温湿度の調整のために吸湿・吸水性や通気性、保温性が求められます。
特に夏には睡眠中の発汗量が増え、パジャマの洗濯回数も多くなります。汗や皮脂をよく吸収し、耐洗濯性の高いものがよいでしょう。
皮膚を清潔に保つためにも、せっかくの通気性や吸湿性を低下させないためにも、こまめにパジャマを洗濯しましょう。直接肌に触れますので肌触りのよいものを選ぶとよいですが、こまめに洗濯しないと肌触りも悪くなってしまいます。
私たちは暑いとき汗をかいて、その気化熱で体温を調節します。しかし、流れ落ちるような汗は「無効発汗」と呼ばれ体温調節には役立たず、睡眠中の不快感の原因になります。
ぐっしょり汗で濡れて気持ち悪くて目か覚めてしまうような場合は、パジャマだけで対処するのは難しいので、寝室環境を上手に調整してみてください。
冬に重要になるのは保温性です。保温性の高い生地であるとともに、めくれ上がりにくく、襟元や足首から冷気が侵入しにくいように工夫されているパジャマがよいでしょう。
締め付けない寝間着を
また、パジャマには締め付けがなく、かつ自然な寝返りが妨げられないよう適度なゆとりが必要です。
睡眠中に下着を着用するかどうか、着用するのであればどのような下着がよいのか、まだ結論は出ていませんが、締め付けが強いものは避けたほうがよいでしょう。
体温の低下とともに私たちは寝つきますが、締め付けの強い衣服を着用していると寝つきを促す体温低下が遅れてしまうことも指摘されています。