ダイエットをすると、寝つきが悪くなったり、夜中に目を覚ましやすくなります。
反対に無理なダイエットをしていないけれどスリムな人は熟睡できていることが多いです。
この現象についてはセロトニンとメラトニンが眠りのカギとなります。無理なダイエットでは、睡眠と覚醒に必要なセロトニン、メラトニンなどのホルモン分泌が十分に行われなくなるためです。
ダイエットとセロトニン・メラトニン
メラトニンは睡眠のリズムを調整する役割のホルモンで、眠りには欠かせないものです。
一方、セロトニンとは主に人間の精神活動に影響を与えるホルモンで、うつ病や神経症にも関わってくるため、近年では耳にする機会が増えました。
このセロトニンが不足すると、レム睡眠がさまたげられて熟睡できなくなってしまいます。また、熟睡ホルモンと言われるメラトニンは、セロトニンから合成されます。
ダイエットをする場合、ほとんどの人は、主食抜き、甘いものはタブー、脂肪分を避けるといった極端な方法をとります。
ですが、セロトニンやメラトニンが体内で生産されるためには、高炭水化物食品と、ある程度の脂肪分が必要なのです。
睡眠に影響を与えずに痩せる方法
特殊な体質の人は別として、ふつう、肥満の原因は必要以上の力ロリーや栄養をとり過ぎているからです。
しかし、先に挙げたような極端な形のダイエットでは、ある栄養素は過剰に摂取し、ある栄養素は不足するといったアンバランスなものになってしまうでしょう。
結果としてうまく眠れないといった弊害が生まれ、ダイエット自体も失敗してしまいがちです。
上手なダイエットとは、この過剰な栄養や力ロリーを全体的に減らしていく工夫をすることなのです。
ダイエットしながら良い睡眠
服部栄養専門学校の校長である服部さんが、あるとき行ったダイエットは、朝、昼、タ、それまでの食事をそのままテーブルに並べるというものです。
それらのすべてに、はしやスプーンで3分の2のところに印をつけ、全体の3分の2は食べます。
そして、少しもったいないですが、3分の1は残すといった方法でした。
この方法なら、栄養が偏ることもなく、全体的なカロリー、栄養オーバーを修正できるわけです。
ダイエットを試みたいなら、ぜひ、この方式をおすすめします。この方法なら、睡眠の質もちゃんと確保されるにちがいありません。