不眠のタイプで使い分けるマイスリーとルネスタ【睡眠薬】

マイスリーとルネスタ

睡眠薬のマイスリーとルネスタは不眠のタイプで使い分けます。

不眠の症例ごとに処方されるマイスリーとルネスタの容量や復党のタイミングなどをご紹介します。

睡眠薬の基本は不眠のタイプと作用時間です。中途覚醒や早朝覚醒であれば、中時間作用型の睡眠薬を選択するなど、不眠のタイプと睡眠薬の効果を考慮して睡眠薬を服用しましょう。

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入眠困難に使用されるマイスリー・ルネスタ

入眠困難の症例:39歳男性。

この男性は高脂血症にて通院中。最近、なかなか入眠できない(入眠困難)。

午前7時に起床し、午前0時に就寝するが、午前1〜2時頃まで眠れない。職場でのストレスはあるが、それほど辛いわけではない。休日は夜更かし気味になり、午前3時ころに就寝し、午前10時頃に起床する。

入眠困難の場合

処方の例1・・・ゾルピデム(マイスリ一)5mg錠1回1〜2錠、1日1回就寝前

処方の例2・・・エスゾピクロン(ルネスタ)1mg錠1回2〜3錠、1日1回就寝前

中途覚醒に使用されるマイスリー・ルネスタ

中途覚醒の症例:45歳男性。

入眠はそれほど悪くないが、夜中に目が覚めてしまうと仕事のことを考えてしまい、なかなか眠れない(中途覚醒)。

中途覚醒の場合

処方例1・・・エスゾピクロン(ルネスタ)1mg錠1回2〜3錠、1日1回就寝前

処方例2・・・ゾルピデム(マイスリ一)5mg錠1回1錠、1日1回中途覚醒時

入眠困難、中途覚醒、熟眼感欠如に使用されるマイスリー・ルネスタ

入眠困難、中途覚醒、熟眼感欠如の症例:62歳女性。

以前から入眠にも時間がかかるが、最近、夜中に2〜3回覚醒し、熟眠感がない(入眠困難、中途覚醒、熟眼感欠如の複合)。

入眠困難+中途覚醒や熟眠感欠如が複合する場合

処方例1・・・エスゾピクロン(ルネスタ)1mg錠1回2〜3錠、1日1回就寝前

処方例2・・・ゾルピデム(マイスリ一)5mg錠1回1〜2錠、1日1回就寝前

不眠のタイプ

不眠のタイプ

不眠のタイプには、睡眠初期に生じ寝付きの悪くなる「入眠困難」、一度、睡眠には入るものの睡眠の中途で覚醒が生じてしまう睡眠中期の「睡眠維持障害(中途覚醒)」、自分が望んでいる時期より早く覚醒してしまう睡眠後期に生じる「早朝覚醒」、「眠った感じがしない」「睡眠をとっても身体の疲れの回復を感じない」という「熟眠感欠如」の4つがあります。

この不眠のタイプによって不眠の原因となる要因が異なり、また、治療方法も異なるため、不眠のタイプを把握することは重要です。

不眠のタイプ別の睡眠薬選択

睡眠薬の選択では、不眠のタイプに合った作用時間をもつ睡眠薬を選択します。

入眠困難の場合には、ゾルピデム(マイスリ一)などの超短時間作用型あるいは短時間作用型の睡眠薬を選択します。

ただし、入眠に2〜3時間かかるような入眠困難の患者では超短時間作用型あるいは短時間作用型の睡眠薬だと、入眠までに睡眠薬の効果がなくなる場合があります。

こうした場合にはより作用時間の長い短時間作用型あるいは中時間作用型の睡眠薬を使用します。

中途覚醒や熟眠感欠如を伴う場合には、基本的には作用時間から中時間作用型の睡眠薬を使いますが、短時間作用型の睡眠薬でも効果が得られることも多いので、使い慣れた短時間作用型の睡眠薬で効果をみて中時間作用型の睡眠薬に変更することもあります。

また、就寝時ではなく中途覚醒した際に、超短時間作用型のゾルピデム(マイスリ一)を少量服用する方法もあります。

早朝覚醒では、まず、うつ病をチェックし、うつ病があるなら、睡眠薬とともに抗うつ薬が処方されます。

睡眠薬の処方の基本は中時間・長時間作用型ですが、長時間作用型の睡眠薬では蓄積作用があるので、注意が必要です。

睡眠薬を飲む前に生活習慣のチェックを

就寝・起床時刻を含む生活習慣

就寝・起床時刻を含む生活習慣のチェックも重要です。

例えば、入眠困難の場合、帰宅時間が遅いことが入眠困難の原因になっていることもあります。例えば午前1時に就寝しようとしても、午前0時に帰宅しているのであれば、帰宅後にすぐにリラックスはできないので、入眠が難しいのは当然です。

中途覚醒ではアルコール、中途覚醒や熟睡感欠如では睡眠時無呼吸症候群に注意が必要です。

また、高齢者では午後8時など早く就寝しているために、夜中の中途覚醒や早朝覚醒を訴えられる場合もあります。

睡眠薬を服用する場合はこのような生活習慣がないか、必ずチェックしましょう。

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