食べてすぐ横になると牛になるというのは迷信ではなく本当のことです。
人間の生活が豊かになり、エネルギーが過剰になりました。夜の食事をたっぷりとるのは肥満の大きな原因となるばかりか、熟睡できない理由になります。
食べてすぐ横になると牛になる理由
実は、副交感神経の働きで、昼間よりも夜のほうが胃液の分泌がさかんに行われています。
そのため、夜は消化と吸収がどんどん進むのです。
これは本来、昼間に消耗してしまった組織を寝ている間に修復するためのメカニズムなのですが、人間のエネルギー摂取はどんどん豊かになり、いまでは、修復してなおあまりある栄養とエネルギ—をとっている人が多いのです。
朝食は抜き。お昼はざるそばかコンビニのおにぎりやサンドィッチで軽く。そのかわり、夜はたくさん食べてしまう。
こんな食生活を続けていれば、たちどころに肥満の道をひた走るようになるでしょう。つまり牛のようなのような体型になってしまうのです。
牛になるだけではなく睡眠不足にも
そして、肥満になって牛のような体型になるその前に、睡眠不足におちいるのです。
寝る前の食事が睡眠不足につながるワケ
さて、なぜ寝る前に食事をすると熟睡できなくなるのでしょうか。
お腹がいっぱいになると眠くなり、逆にぐっすり熟睡できるのではないかと考えてしまいます。
しかし、そうならない理由は、体温と眠りの関係にあります。
夜、脂肪分や糖分の多い食事をたっぷりとると、体がほてる原因になります。人は体温が上がると眠くなりますが、睡眠中は体温が下がっていきます。
消化吸収が続くと寝ていても体温が上がったままです。そうすると、実際、寝入ったとしても睡眠が浅くなりがちになってしまうのです。
もともと、目ざとくて眠りの浅い人は、普通の時間の夕食も軽めにすませるようにしましょう。
さらに、寝る2時間目前になったら、食べたり飲んたりすることを控えるのをおすすめします。
子供にも寝る前に食べさせない
これは自分はもちろん、子どもに関してもコントロールしてあげなくてはなりません。
小さな子どもが「のどがかわいた」「お腹がすいたから眠れない」と訴えるような場合は、ビスケットを一枚とか、ほんの少し砂糖を入れたミルク、白湯などを飲ませると「お腹にものが人りました!」という信号が脳に伝わり、しかも、体温の過剰な上昇もおきずに眠れるようになります。
「食べた後にすぐ寝ると牛になる」という言い伝えは迷信ではなく本当です。このことばを作った昔の人々の知恵をしっかり活用していきましょう。